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出る杭はもっと出ろ!

IAS7

日本の親会社が海外の子会社の財務諸表を連結する際には、のれんの償却等、最低限調整が求められる項目があるものの国際会計基準あるいは米国基準であればその数値をもって連結することが認めれられています。

そのため、国際会計基準や米国基準ではなく、現地の会計基準にしたがって処理されている子会社の場合、ぞの財務数値を国際会計基準ないし米国基準の数値に調整した上で日本の親会社に報告してもらうということが行われています。

今回、顧問先から以下の質問を受けました。
「現地の基準から国際会計基準への調整過程で、現金預金から未収入金へ振替が行われていたので、現地の子会社に問い合わせたところIAS7号(キャッシュフロー計算書)に従って預入れ期間が6カ月の定期預金を振り替えたという回答を受けました。IAS7号は「現金及び現金同等物」の範囲を定めているが、B/Sでの表示は規定してないのでこの組替えはおかしいですよね?」

たしかにIAS7号はキャッシュフロー計算書の規定で7項から9項で「現金及び現金同等物」の範囲が定められていますが、その範囲から外れたものをB/Sでどのように処理するかについては述べられていません。

日本基準のキャッシュフロー計算書の基準も同様で、例えば預入れ期間が6カ月の定期預金は、「現金及び現金同等物」の範囲からは除かれます。B/S上は「現金及び預金」に含められて表示され、両者の金額の相違内容はキャッシュフロー計算書の注記項目として開示されます。

この取り扱いが、国際会計基準でも同様かということですが、結論から言うと日本基準の表示とは異なります。IAS7号では確かにB/Sの表示がどうなるということは定められていません。B/Sの表示はIAS1号で定められています。

このIAS1号で、B/Sで最低限開示すべき項目として「現金及び現金同等物」が挙げられています。そのため、日本基準とは異なりB/S科目として「現金及び現金同等物」という開示科目が使用されているのが一般的のようです。
したがって、国際会計基準で作成されている財務諸表をみると、B/Sの「現金及び現金同等物」とC/F計算書の「現金及び現金同等物」の金額が一致しています。この開示を前提とすると、預入れ期間6カ月の定期預金は「未収入金」等の科目に振り替えることになります。

今回問題となった子会社は、最終B/Sの表示が「現金及び現金同等物」になるという前提で組替を行ってきたということになり、日本の親会社が国際会計基準で財務諸表を作成していればこの処理は必要な処理となります。
ところが、日本の表示科目は「現金及び預金」で、この科目には預入れ期間6カ月の定期預金も含まれます。したがって、日本基準に従った場合には、この組替は不要ということになると考えられます。

結局のところ、子会社の担当者も親会社の担当者も言っていることは双方正しいけれども、最終的なB/Sの表示科目が異なっていたということのようでした。
会計処理の違いに目が行きますが、やはり開示についても注意深く学んでいかなければならないということを再認識しました。

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