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出る杭はもっと出ろ!

有望な社員が会社を去る理由

少し前になりますが、2010年12月号のハーバードビジネスレビュー(日本語版)に「人材育成:6つの過ち 有望な社員が会社を去る時」という論文が掲載されていました。

この論文は、世界の企業100社で働く有望な社員2万人を対象行った調査に基づくもので、人材育成にあたり最もよくみられる六つの過ちについて述べられています。日本の企業にもあてはまりそうなので紹介します。

第一の過ち:有望な社員は士気が高いと思いこむ

有望な社員は会社に対して過大な期待(刺激的な仕事や惜しみない評価、魅力的なキャリアパスなど)を持っていると同時に、転職も比較的容易であるという豊富な選択肢を有している。そのため有望な社員が望むものを会社が提供できないような場合は、士気が低下しやすい。

解決策としては、上層部が今まで以上に努力して、有望な人材の士気を保つしかない。そのためには、有望な社員をタイムリーかつ頻繁に評価し、個人目標と企業目標をはっきり結びつける必要がある。

金銭的な手段ではなく会社が有望な従業員の士気を高める方法として紹介されていたものとして以下のようなものがあります。
「ある小売業では、スター・プレーヤーに報いるために、各人の実績をたたえるバナー広告をイントラネット上に掲載し、在宅勤務などのフレキシブルな勤務形態を認め、全社的なプロジェクトに彼ら彼女らの名前を冠している。」
「大手名―カーは若きエースたちだけにオンライン掲示板へのアクセスを許可しているが、この掲示板ではCEOがリーダーとなって同社最大の課題をめぐる議論が交わされている。若きエースたちはこの掲示板に毎日アクセスして考えや意見を共有し、さまざまな役割にみずから志願するよう後押しされる。」

このような取り組みは参考になると思います。

第二の過ち:現在の好業績と将来性を同一視する

現在高い業績をあげているからといって将来有望とは限らない。この論文によれば、現在のハイパフォーマーの70%以上が将来のポストで成功するための必須条件を備えていないとのことです。

個人的には確かにそうかもしれないと思います。とくに、うちの会社はOJTによる社員教育をしていますという会社ほどその傾向が強い気がします。よくよく聞いてみるとOJTとは単に「仕事をやりながら覚える」というような感じで、何もしていないのとあまり変わらないともいえます。

OJTでも、将来必要な能力を各人別に定義して、その能力を必要な仕事を割当て、評価とフィードバックを通じて社員の能力の向上を図るというものであれば、将来必要とされる能力の向上にも寄与するものと考えられます。

話を戻しますが、同論文では、有望株かどうかの決め手になるのは「能力」、「士気」、「願望」の三つだとしています。

「士気」について、面白いと思ったのは、「明日、別の会社に転職するとすれば、その理由はなんですか」という問いに対する答えから、仕事の満足度を決める基準が何なのかを明らかにするという方法です。確かに、各人によって重要視するものが異なるので、このような質問をしてみるということも有効だと感じました。

「願望」についても、最近では日本でも出世したくないという人が増えているという話をよく聞きますので注意する必要があるのではないかと思います。この論文では「有望な人材とは率直に対峙し、待遇面・報酬面の希望について的確な質問を投げかけるのがベスト」としています。

なお三つの要素のどれかが一つが欠けただけでも最終的に成功する可能性が激減するとされていますが、欠けた場合の影響の大きさの順序としては「能力」→「士気」→「願望」という順ということです。

第三の過ち:逸材の管理を現場に委ねる

「会社や人事部の予算に限りがあっても、育成プログラムの費用を本社から各事業部に転化できる」というような経済的メリットもあるため「ほとんどの企業がこの過ちを犯してしまう」としています。

有望な社員の管理をライン・マネジャーに委ねると、各事業部の要求範囲に限られた育成機会しか与えられず、また開発されるスキルも将来必要なスキルというよりは今現在必要なスキルとなりがちというのは理解できます。

この論文では、よいアプローチの例として、ジョンソン・エンド・ジョンソンのLeADプログラムが紹介されています。

第四の過ち:スター・プレーヤーを早期の脱線から守ってしまう

これは、新のリーダーシップは、実際のストレス条件下で育まれるにもかかわらず、人事担当幹部もライン・マネージャーも将来性ある社員向けのトレーニングを「少し背伸びする必要はあるが、実際の失敗リスクはほとんどない」ものにしようと手を尽くしてしまうということです。

第五の過ち:スター・プレーヤーに痛みを共有させようとする

「優れたリーダーは平社員と苦労を共にし、沈みゆく船と運命を共にする船長のような行動をとることもある。ならばスター・プレーヤーも同じ道義心や義務感を抱いていると思うかもしれないが、その考えは甘い」そうです。

この点については、会社のミッションに対する共感度等によって必ずしも正しいとは思いませんが、金銭的な手段を採るかどうかは別として、少なくとも評価されていることを示さなければ有望な社員の士気が低下するというのは一般論としては理解できます。

なお、「有望株と称されていない社員であっても、しかるべき人材に対して厚遇される制度があれば、さらに熱心に働き満ち足りているように見えることが分かっている」という点は参考になります。

第六の過ち:スター・プレーヤーに企業戦略をアピールできない

経営者や自社の戦略的なケイパビリティに対する信頼が有能な社員の士気を左右する最も重要な要素の一つであるが、戦略をきちんとアピールしない企業があるとのことです。

有能な社員ほど会社がどうなるのかを気にかけていると思いますので、先行きが不透明であったり、経営者の方針が駄目だと思えば会社から離れて行ってしまうのは理解できます。

日々成長

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