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「課税売上にのみ要するもの」とは?-その2

以前の“「課税売上にのみ要するもの」とは具体的にどんなもの?”というエントリで課税売上にのみ要するものの内容について書きましたが、やはり同じような疑問を持つ人は多いようで2011年9月5日の税務通信で取り上げられていたので補足します。

上記のエントリでは消費税基本通達11-2-12のみ引用しましたが、同じく11-2-13(国外取引に係る仕入税額控除)および11-2-14(試供品、試作品等に係る仕入税額控除)にも関連した通達があります。

特に11-2-14は関係するケースが多いのではないかと思いますので通達の内容を転載しておきます。

11-2-14(試供品、試作品等に係る仕入税額控除)

課税資産の譲渡等に係る販売促進等のために得意先等に配布される試供品、試作品等に係る課税仕入れ等は、課税資産の譲渡等にのみ要するものに該当する。

この他、国税庁のHPで質疑応答事例として以下のようなものが記載されています。

1.債券・株式の課税仕入区分

2.商品券の印刷費に係る仕入税額控除

3.カタログの印刷や企業イメージ広告の課税仕入れ

4.建設現場で支出する交際費

5.薬品の仕入れについての仕入れ税額控除

6.株式の売買に伴う課税仕入れ

今回は、比較的多くの会社に該当する可能性がある1、3および6について記載します。

1.債券・株式の課税仕入区分

債券・株式に係る取次手数料について、個別対応方式の方法により仕入税額控除を行う場合において、課税仕入れの区分についての質疑応答ですが、結論は以下の表のとおりです。

(国税庁HP:消費税質疑応答事例より抜粋)

3.カタログの印刷や企業イメージ広告の課税仕入れ

質問の内容は、「個別対応方式によって仕入税額控除を行う場合、課税用又は非課税用にも使われる包装紙やカタログの印刷費、企業イメージ広告の広告費は、課税用又は非課税用のどの区分に入るのでしょうか」というものです。

これに対して回答要旨は以下のとおりです。

課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等がある事業者においては、包装紙代やカタログの印刷費、企業イメージの広告費等は原則として課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものに該当します
ただし、包装紙について使用枚数等の合理的な基準により課税資産の譲渡等にのみ要するものとその他の資産の譲渡等にのみ要するものとに区分しているときは、その区分したところによって差し支えありません(基通11-2-19)。また、カタログの印刷費については、当該カタログの掲載商品がいずれも課税対象である場合には、課税資産の譲渡等にのみ要するものに該当します

企業のイメージ広告はやはり「共通」扱いになることが確認できました。一方で、カタログ掲載商品がいずれも課税対象である場合には、課税資産の譲渡等にのみ要するものに該当するとされていますので、広告宣伝費(あるいは販売促進費)については何を広告したかによって取扱いが異なるということになるようです。

6.株式の売買に伴う課税仕入れ

委託売買手数料等に係る消費税は、結論からするとすべて非課税売上げにのみ要する課税仕入れとして取り扱われることになります。
回答要旨ではこの理由について以下のように述べられています。

1 株式を売却する際の委託売買手数料は株式の譲渡のための費用ですから、非課税売上げにのみ要する課税仕入れの支払対価に該当し、個別対応方式により仕入控除税額を計算する場合は仕入税額控除の対象にはなりません。
一方、購入した株式については、それを売却するまでの間に配当金を収受することもありますが、株式を購入する際の委託売買手数料は、配当金を得るための支払対価というよりも、後日における売却のための取得に要する支払対価と認められますから(所得税、法人税においても配当金収入のための必要経費又は損金としては取り扱われてはいません。)、非課税売上げにのみ要する課税仕入れに係る支払対価に該当することとなります。

2 株式の売買に当たって、投資顧問業者から売買に関して、専門的な助言を得る場合があり、このような助言に対して投資顧問業者に支払う投資顧問料も、委託売買手数料と同様に非課税売上げにのみ要する課税仕入れの支払対価となります。

3 株式の保護預り料は、後日の売却のための支出ですから、非課税売上げにのみ要する課税仕入れの支払対価となります。

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