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遡及修正の累積的影響額を算定することが実務上不可能とした事例

「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」(企業会計基準第24号)第8項(2)では、「過去の期間のすべてに新たな会計方針を遡及適用した場合の累積的影響額を算定することが実務上不可能な場合には、期首以前の実行可能な最も古い日から将来にわたり新たな会計方針を適用する」とされています。

平成24年3月期の第1四半期報告書で上記の遡及修正を行った事例としては以下の会社があります。いずれも棚卸資産の評価方法の変更で期首から会計方針を変更しています。少なくとも前期首からシステムで再計算できるのでは?とも思いますが、おそらく相当手間も費用もかかるということなのだと思います。

①アプライド株式会社(監査法人:トーマツ)

(たな卸資産の評価方法の変更)

当社グループにおける商品及び製品の評価方法については、従来、当社及び株式会社コムロードを除いた連結子会社は先入先出法、株式会社コムロードは売価還元法を採用しておりましたが、当連結会計年度から主として先入先出法に変更しております。
これは、購買業務の合理化のために、株式会社コムロードがパソコン事業の店舗業務をPOSを含めて当社と同一のシステムへ移行したことに伴い、同事業では、当社と同一の評価方法を採用することが可能となったことによるものであります。
当該会計方針の変更は、上記のシステム移行に伴うものであり、株式会社コムロードでは先入先出法を算定するために必要なデータが保存されていないことから、遡及適用の原則的な取扱が実務上不可能であります。このため、前連結会計年度末の商品及び製品の帳簿価額を当連結会計年度の期首残高として、期首から将来にわたって先入先出法を適用しております。
これによる、四半期連結財務諸表に与える影響は軽微であります。

②森尾電機(監査法人:東陽監査法人)

当社における、商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品の評価方法は、従来、主として最終仕入原価法によっておりましたが、新会計システムの導入を行ったことを機に、より期間損益計算の適正化を図ることを目的として、当第1四半期累計期間から商品及び製品、仕掛品は個別法に、原材料及び貯蔵品は総平均法に変更しております。当該会計方針の変更は、システムの対応が不可能なため、前事業年度末の商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品の帳簿価額を当事業年度の期首残高として、期首から将来にわたり個別法、総平均法を適用しております。
これにより、従来の方法と比べて、当第1四半期会計期間末における商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品が1,565千円減少し、当第1四半期会計期間の売上原価が同額増加しており、その結果、営業利益、経常利益及び税引前四半期純利益が同額減少しております。

③チノー(監査法人:大手門会計事務所)

当社における、材料の評価方法は、従来、先入先出法によっておりましたが、当連結会計年度より移動平均法に変更しております。これは、生産管理システムの見直しを契機に、リアルタイムで原価管理を実施、また価格変動による損益計算書への影響を平準化することにより、より適正なたな卸資産の評価及び期間損益の計算を行うことが目的であります。
当該会計方針の変更は、前連結会計年度まで材料の評価方法について先入先出法を採用しており、システムで保存している単価記録は順次更新され移動平均法による単価情報の入手は実務上不可能なため、前連結会計年度末の材料の帳簿価額を当連結会計年度の期首残高として、期首から将来にわたり移動平均法を適用しております。
これにより、従来の方法に比べて、当第1四半期連結累計期間の営業利益、経常利益及び税金等調整前四半期純利益はそれぞれ227千円増加しております。

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