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「改正法人税法及び復興財源確保法に伴う税率変更等に係る四半期財務諸表における税金費用の実務上の取扱い(案)」が公表されました

企業会計基準委員会(ASBJ)から2011年12月22日付で「改正法人税法及び復興財源確保法に伴う税率変更等に係る四半期財務諸表における税金費用の実務上の取扱い(案)」が公表されました。
意見募集は2012年1月11日までで、1月中に正式に公表される見込みです。

今回の改正法人税法等に伴う四半期財務諸表における税金費用の取扱いについて、ASBJに開示の迅速性をふまえた実務上の対応方法に対して質問が寄せられていることに対応したもので、三つのQ&Aで構成されています。

Q1・Q2は基本的に既存の会計基準の範疇での取り扱いを確認している内容ですが、Q3では以下のような特例的な取り扱いが述べられています。

(「改正法人税法及び復興財源確保法に伴う税率変更等に係る四半期財務諸表における税金費用の実務上の取扱い(案)」より)

ポイントは、合理的で実態にも即していると考えられる方法により算出した単一の税率により税金費用を計算することも認められるとしている点です。
特に例として、「各期の法定実効税率を単純に平均した税率」が示されているのは実務家としては非常に使い勝手がよいと思います。

ただし、この特例を使用した場合は、その旨・使用した税率及びその算定方法を注記する必要があるという点にも注意が必要です。

なお、この特例は今後ずっと認められるものではなく、「Q3の取扱いは、改正法人税等の公布日以後最初に終了する四半期会計期間にのみ適用される」とされています。つまり、3月決算を前提とすれば、この特例は2011年12月の第3四半期決算についてのみ認められることになります。

Q1・Q2にも一応触れておくと、Q1は原則法(年度決算と同様の方法で税金費用を計算している場合)の対応を、Q2は簡便法(四半期特有の会計処理により税金費用を計算している場合)の対応について述べられています。

Q1(原則法)のポイントは、以下のとおりです。

・復興特別法人税が上乗せされる期間に、支払又は回収が見込まれる繰延税金資産及び繰延税金負債については、復興特別法人税額を含む法定実効税率で計算することになる

・スケジューリング不能な一時差異については、一律に復興特別法人税額を含まない法定実効税率で繰延税金資産及び繰延税金負債を計上する

・繰越欠損金の控除限度額に制限が加わったことにより、繰越欠損金に対する繰延税金資産の計上額に影響を及ぼす可能性がある

やはり原則論としては、税率の変更が予定されているのであればスケジューリングに対応して適用する実効税率も変更する必要があるということのようです。

Q2(簡便法)のポイントは以下のとおりです。

・四半期累計期間中に税率の変更が行われた場合、見積実効税率の調整が必要となり以下の算式で計算された見積実効税率を用いる。

・復興特別法人税額が上乗せされる期間は、復興特別法人税額を含む法定実効税率で繰延税金を計算する必要があるが、開示の迅速性を踏まえた対応方法として、当年度の期首の一時差異等については、四半期適用指針第16項の取り扱いを勘案し、一定の状況にある場合には、前年度末における繰延税金資産の回収可能性の検討において使用した将来の業績予想、タックスプランニング、一時差異等のスケジューリングを使用することができる。

⇒一定の状況とは、「重要な企業結合や事業分離、業績の著しい好転又は悪化、その他経営環境に著しい変化が生じておらず、かつ、一時差異等の発生状況について前年度末から大幅な変動がないと認められる場合」を意味します。

・当期首の繰延税金資産及び繰延税金負債の大部分がそのまま当期末の繰延税金資産及び繰延税金負債を構成するような場合は、まず四半期財務諸表における税金費用について見積実効税率で計算し、次に当期首の繰延税金資産及び繰延税金負債を変更後の税率により修正し、その修正額を当該税金費用に加減する方法も認められる。

⇒当期首の繰延税金資産及び繰延税金負債の大部分がそのまま当期末の繰延税金資産及び繰延税金負債を構成するということは、繰延税金の変動による税金費用への影響がほとんどないことを意味します。したがって、見積実効税率は変更せずに、期首時点での繰延税金の額を修正すればきちんと計算した結果とそれほど大きくは違わないだろうということでこのような処理も許容されています。

子会社へ展開するのにあまり時間的余裕がないことからすると、子会社からは従来どおりの計算方法で繰延税金資産・負債の金額を報告してもらい単一税率で連結上調整を加えるというのが現実的な対応のような気がします。

日々成長

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