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出る杭はもっと出ろ!

インフレは来るのか来ないのか?

日本の長期金利は超低金利の状態が続き、デフレが問題となっていますが、GDP比でみた場合の国の借金や、将来的に人口が減少すると予想されている現状からすると、そのうちインフレがやってくるのではないかという気がしてなりません。

「世界インフレ襲来」(熊谷亮丸著)という書籍に興味をひかれて読んでみました。

同書では、2008年のリーマンショック後、新興国のインフレ圧力と先進国のデフレ圧力がせめぎあっていたが、新興国のインフレ圧力が勝り、世界はインフレへ向かっているとしています。
新興国でのインフレの例として、インド、タイ、シンガポールなどが取り上げられており、インドでは11年5月に政策金利を0.5%引き上げ7.25%にし、タイでは軽油価格の凍結、シンガポールでは国民に対する税還付を実施するなどインフレ対策が取られてていると紹介されてます。

欧州域内でも、欧州中央銀行が掲げる物価安定の基準である「2%未満でその近辺」という水準を上回る状況が続いているそうです。

また、過去100年ほどの金融危機の歴史を検証すると、①金融危機発生⇒②財政赤字拡大⇒③インフレ圧力昂進、というパターンがみられるとしています。
このようなルートをたどる理由としては、財政状況が悪化しすぎると、歳出削減などの正攻法で財政状態を改善することが現実問題として難しくなるので、各国中央銀行がインフレ政策を採用するとの観測が強まるためとしています。

ただ、中央銀行がインフレ政策を採用することでインフレが実現できるのであれば、日本もデフレが長期化することもないのではないかという気がするので、国境を越えて資金が自由に移動しやすくなった現代においてはあまり当てはまらないような気もします。

筆者は2012年の世界経済は米国や中国を中心に拡大傾向が続くと予想しています。理由としては、政治指導者が後退する可能性がある年は世界の経済成長が高まる傾向があるためとしています。
より具体的には、政治家は選挙が実施されるなど指導者の交代が生じる年には大盤振る舞いの景気対策を打つ傾向があるからと説明しています。たしかに、「ばらまき」と揶揄された政権交代時の民主党の政策をみているとそのとおりだと感じます。ただ、その政策が経済にプラスの影響を与えているとはあまり実感できませんが・・・

2012年には、米国、中国、ロシア、フランス、韓国という世界のGDPの40%以上を占める国で国政選挙が行われ、特に中国では共産党大会の行われる年に経済成長率が上振れする傾向が顕著だとしています。理由としては、地方の政治家は経済成長率を高めるほど評価が上がるため、共産党大会に向けて必死に経済成長率を高めようとするためとしています。

筆者は日本も2013年以降デフレから脱却すると予測しています。これは、12年前半から復興需要が本格化し、賃金の安定的上昇が見込め、物価は遅行指標なので13年以降という理由によるものです。

食料や原油などの商品価格の高騰についても述べられていますが、この点については新興国での需要が増えるようになれば商品価格が高騰するというのはその通りなのではないかと思います。新興国での農業生産性の改善や代替素材の開発などによって、需要の増加がどの程度緩和できるかがポイントになるのではないかと思います。

最後に米国のデフレ化についても書かれています。30年代の世界恐慌と日本の平成不況の共通点をあげ、現在のアメリカは同様の状況にないため長期構造不況に陥るリスクは低いと評価していますが、個人的には米国は世界の基軸通貨を発行できる国であるという点でそもそも日本とは異なる構造を持っていると言えるのではないかと思うので、日本と同様の特徴を有していないといっても長期構造不況に陥らないとは言えないのではないかと思います。

日々成長

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