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パートタイム就業規則変更にあたり意見聴取すべき相手は?

パートの従業員が多い場合、通常の就業規則に加えて「パートタイマー就業規則」が作成されていることが多いと思います。

この「パートタイマー就業規則」を変更する場合に、就業規則の意見聴取は誰に対して行わなければならないかが今回のテーマです。

会社勤めをしていると人事を担当していないかぎり、あまり意識することはないかもしれませんが、労働基準法では就業規則を変更する際の意見聴取義務が定められています(労働基準法90条1項)。

意見聴取義務というのは、使用者は、就業規則の作成または変更について、当該事業場に、過半数労働組合がある場合においてはその労働組合、過半数労働組合がない場合においては過半数代表者の意見を聞かなければならないとするものです。

この意見聴取義務に違反した場合の罰則は、30万円以下の罰金とされています(労働基準法120条1号)。

正直なところ、大した罰則ではありません。しかしながら、就業規則の変更によって使用者と労働者の間で何らかのトラブルが生じた場合は、意見聴取の状況等も勘案の上、判断されることになると考えられるので、きちんと意見聴取を行っておくべきだと考えられます。

さて、「パートタイマー就業規則」を変更した場合の意見聴取の相手方は誰になるかですが、結論としては、通常の就業規則の変更にあたり意見を聴取する相手方に対して意見を聴取することになります。

パートの就業規則なのだから、パート従業員の過半数を代表する者の意見を聞くべきではないのかと考えてしまいそうなので注意が必要です。

この点に関する行政通達では以下のように述べられています(昭23.8.3基収2446号、昭24.4.4基収410号、昭63.3.14基発150号)
「同一事業場において一部の労働者についてのみ適用される就業規則を別に作成することは差し支えないが、当該一部の労働者に適用される就業規則も当該事業場の就業規則の一部分であるから、その作成又は変更に際しての法第90条の意見の聴取については、当該事業場の全労働者の過半数で組織する労働組合又は全労働者の過半数を代表する者の意見を聴くことが必要である。
なお、これに加えて、使用者が当該一部の労働者で組織する労働組合等の意見を聴くことが望ましい。」

つまり、例えば「パートタイマー就業規則」の場合、パート従業員の過半数代表者の意見を聞くことは望ましいとされているものの義務ではないということです。

ちなみに、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(いわゆる「パートタイム労働法」)の第7条にも意見聴取について定めがなされています。
「事業主は、短時間労働者に係る事項について就業規則を作成し、又は変更しようとするときは、当該事業所において雇用する短時間労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めるものとする。」

ここも、努力義務となっており義務とはなっていません。

パート従業員の立場からすると、納得できないかもしれませんが、逆のケースもありえます。
つまり、従業員の大部分がパート従業員であった場合に、全労働者の過半数を代表する者として選出された人がパート従業員である場合です。
この場合は、通常の就業規則の変更にあたって、選出されたパート従業員の意見を聴取しなければならないということになります。

結局のところ、その就業規則が適用される労働者の納得感を高めようとするならば、努力義務として定められている意見聴取を行うことが必要といえそうです。

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