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「会計不正等に対応した監査基準の検討」って本気なのか?-企業会計審議会第26回監査部会

金融庁の企業会計審議会第26回監査部会議事次第に興味深い資料が添付されていました。

まず、資料1が「会計不正等に対応した監査基準の検討について(案)」というタイトルのものです。短いので全文を転載しておきます。

我が国における近時の会計不正事案においては、結果として公認会計士監査が有効に機能しておらず、より実効的な監査手続を求める指摘がある。

本監査部会においては、国際的な議論の動向等も踏まえつつ、我が国の監査をより実効性のあるものとするとの観点から、会計不正等に対応した監査手続等の検討を行い、公認会計士の行う監査の規範である監査基準等について所要の見直しを行うこととする。

今回の検討は、1年程度を目途に検討することとする。まず、夏までに3回程度部会を開催し、公認会計士監査の問題点等について幅広く意見を聴取した上で、当部会での検討が必要と考えられる項目を整理していくこととしてはどうか。

(出典:金融庁 企業会計審議会第26回監査部会議事次第 資料1 「会計不正等に対応した監査基準の検討について(案)」)

次に資料2が「会計不正への対応について、監査に対する財務諸表利用者の期待~格付アナリストの立場から~」として、アナリストの立場から会計監査への期待がまとめられています。

内容をざっとみると、アナリストの分析は財務諸表が適切なものであるという前提で行われているので、重要な虚偽記載があっては困る。したがって、重要な虚偽記載につながる違法行為は発見できるような体制をとってもらいたいというような主張のようです。

また、この資料2の中で、「オリンパスに対する監査について」として「実施された監査手続きは十分だったか?」というような記載があります。
金融庁の部会でそのような疑問があるのであれば、世間一般の疑問が解消されていないということだと思いますので、金融庁も早急に対応を考えたほうがいいのではないかと感じます。

そして最後に資料3「会計監査等への意見(荻原委員)」。
荻原委員というのは、株式会社豆蔵OSホールディングスの代表取締役社長で、公認会計士・税理士であるようです。

ポイントを要約すると、

①不正事件は市場の信頼性を揺るがすことになり経済的な影響も大きいので、公認会計士監査のあり方を見直す必要があるのではないか?

②不正発見が目的ではないものの、影響の大きさを考えると、不正の解明に向けたより広範な監査手続ということにも、踏み込んで議論すべきではないか?ただし、範囲を広げると監査時間数や、費用負担の面が問題。また、監査法人の業績が悪化しているので、被監査会社との直接契約が監査法人に心理的圧迫を与えているのではないか?

③CAATコンピューター技法監査の導入で、システムに頼りすぎて、本来あるべき職人的勘が磨かれていないのではないか?最近は問題のない会社でも、新たな視点から監査を受けるべく監査法人を変更する会社もある。

④監査法人交代は日常茶飯事のものとして引き継ぎについてルール化が必要。
開示監査より実態監査により工数を割けるような工夫が必要。例えば財団法人「監査契約協議会」を作り、被監査企業はそこと契約をし監査報酬を支払う。監査法人はこの協議会を経由して監査報酬を受領する?こととしてはどうか。

というような内容です。

検討してみるのはよいことですが、素朴な疑問がいくつかあります。

①監査役は何のためにいるんだろう?
②費用面については言及されているものの、現状ですら上場維持の費用が高いと言われているのに、不正に範囲を広げたら費用が許容可能なレベルに収まるとはとても思えない。
③「最近は問題のない会社でも、新たな視点から監査を受けるべく監査法人を変更する会社もある」というのは幻想ではないだろうか?表面的なリリースはそうであっても、背後には何らかの対立があるのが普通ではないでしょうか?
④強制力がない会計士監査に不正の発見を強いるのは酷な気がします。

そんなことなら、取締役会にサインしている会計士が参加しなければならないとしたするほうが、費用もあまりかからず効果もある程度期待できるのではないでしょうか?

あまり変な方向に議論がすすんでいかなければよいですが・・・

日々成長

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