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出る杭はもっと出ろ!

「第二会社方式」とは?(その2)

“「第二会社方式」とは?(その1)”の続きです。

「第二会社方式」は、中小企業の企業再生手法の一つですが、「中小企業承継事業再生計画」を作成して経済産業大臣の認定をうける必要があるというのは前回記載したとおりです。

そして、計画の認定を受けるためには「中小企業再生支援協議会等の公正な債権者調整プロセスを経ていること」が必要とされており、「公正な債権者調整プロセス」として例示されているのが、①中小企業再生支援協議会②RCC企業再生スキーム③事業再生ADR④企業再生支援機構⑤私的整理ガイドライン⑥民事再生法の6つであるという点も前回記載したとおりです。

今回は上記の6つの仕組のうち、民事再生法以外の5つについて簡単に内容を確認することにします(民事再生法は比較的よく出てくるものなので割愛します)。

1.中小企業再生支援協議会

これは、産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法(いわゆる“産業活力再生法”)の42条以下に定められています。

都道府件ごとに設置されている中小企業の事業再生支援組織で、協議会に常駐する専門家(会計士、税理士、中小企業診断士等)の助言や再生計画作成支援、金融機関との調整などを行う機関です。
ただし、実態としては、「再生計画の策定は企業再生を実現するという仕組みというわけではなく、経営状況の悪化に苦悩する中小企業の、とりあえずの“駆け込み寺”的機能と、「事業再生ADR」「第二会社方式」「企業再生支援機構」など、さまざまな企業再生を看板に掲げる組織ないし仕組みへ導入する窓口的機能という性格」(「会社分割 第6版 後藤孝典 著」)の機関のようです

また、手続き費用はRCCや事業再生ADRと比較すると、はるかにやすく設定されているため、その点では利用しやすい仕組みとなっているようです。

2.RCC企業再生スキーム

株式会社整理回収機構(RCC)のHPによるとRCC企業再生スキームは、「RCCが、再生可能な債務者について、現に取り組んでいる企業再生業務のうち、主として企業再生本部において、主要債権者としての立場又は主要債権者である金融機関から債権者間の調整を委託された受託者としての立場から取り組んでいる私的再生業務の手続と基準をスキームの形に取り纏めたもの」とされています。

要約すれば、債権者の立場からRCCが行う私的整理手続きといえそうです。

「会社分割 第6版 後藤孝典 著」では、RCC企業再生スキームについて、「企業再建の基礎を債権者による債権放棄に置き、その債権放棄を法人税上の損金とすることによって円滑に実現しようとする、きわめて税務的な手法」と評されていました。

3.事業再生ADR

法務省管轄の「裁判外紛争解決手続きの利用促進に関する法律」(いわゆるADR法)によって認証されたADR組織で、さらに経済産業省管轄の産業活力再生法にもとづいて、経済産業大臣から事業再生向けのADRとして認定を受けた組織が債権者と債務者の間にたってすすめる裁判外紛争解決手続きです。

事業再生ADRの場合、「一定時点までに債権カットを含む事業再生計画案に債権者全員の同意が得られない場合は、債務者は破産か会社更生、または民事再生などの手続きをとることになる」という点に注意が必要ではないかと思います。

4.企業再生支援機構

企業再生支援機構のHPによると企業再生支援機構は、「地域経済の再建を図り、併せてこれにより地域の信用秩序の基盤強化にも資するようにするため、有用な経営資源を有しながら過大な債務を負っている中堅事業者、中小企業者その他の事業者の事業の再生を支援することを目的として、国の認可法人として設立された株式会社」とされています。

最初の支援案件がJALだったので、名前を聞いたことがあるのではないかと思いますが、平成28年3月31日までに業務を完了するよう努める時限的な組織です。

そのため、平成25年3月31日まで(主務大臣の認可を受けた事業者については同年9月30日までの間)に支援決定を行い、各案件についてそれぞれ支援決定から3以内の支援完了を目指すとしています。

したがって、新たな支援という意味では、基本的にあと9か月程度しか期間が残されていません。

5.私的整理ガイドライン

私的整理ガイドラインは、法的手続を使わず、私的整理で会社を再生させる手法で、2001年4月に政府が公表した「緊急経済対策」を受けて、経団連・銀行協会・財務省などをオブザーバーとする「私的整理に関するガイドライン研究会」が公表したものです。

基本的に再生計画案について債権者全員の同意が必要とされています。

ただし、みらい総合法律事務所のHPによる解説によると「このときも、大部分の対象債権者が債権計画案に賛成しているのに、ごく一部の債権者の同意が得られない場合において、その債権者を対象債権者から除外しても再建計画上大きな影響が出ない場合は、同意しない債権者を除外して再建計画を成立させることが可能」とのことです。

以上、事業再生にかかわる5つの仕組でした。

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