menu
閉じる
閉じる
閉じる
  1. 大規模法人の完全孫会社が中小企業特例の適用対象外に
  2. 空撮用ドローンの耐用年数は5年
  3. 企業等に所属する会計士の倫理規則等が改正されるそうです
  4. マザーズから東証1部に市場変更直後に東証2部への指定替え猶予期間に突入…
  5. 消費税10%経過措置Q&Aに追加されたQ&A(基本…
  6. 2018年IPO会社の監査報酬動向など
  7. SO税制拡充は限定的に-平成31年度税制改正
  8. 経営財務誌が選ぶ2018年5大ニュース
  9. 業績連動給与の要件緩和と厳格化
  10. 英国監査法人Big4でのパートナー解雇状況とは?
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

労働者からの有期労働契約の中途解約は可能?

有期労働契約(例えば期間1年)の中途解約については、会社からの中途解約が問題となることがほとんどですが、労働者側からの中途解約についてはどうなるのかが今回のテーマです。

その前に、まず使用者側からの中途解約について確認しておきます。使用者側からの有期雇用の中途解約については労働契約法17条1項において以下のように定められています。

第十七条  使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。

上記から明らかなように、使用者側からの有期労働契約の中途解約(解雇)は制限されています。しかしながら、「やむを得ない事由がある場合でなければ」という条件がついていますので、逆にいえば「やむを得ない事由がある」場合には中途解約が可能ということになるはずです。

この「やむを得ない場合」に有期労働契約を中途解約できるという根拠条文は、民法628条に求められます。民法628条では以下のように定められています。

第六百二十八条  当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。

また、この「やむを得ない事由」とは、期間の満了まで雇用を継続することが不当・不公平と認められるほどに重大な理由が生じたことをいい、解雇については、期間の定めのない労働契約に関する解雇権濫用規制要件より厳格に解釈されます。したがって、有期契約の場合の中途解約(解雇)は、通常の従業員の解雇よりも難しいということになります。

では、労働者側から有期契約を中途解約することは可能かが問題となります。労働契約法17条1項では使用者側に制限が加えられているのみであるので、この条文からすると労働者側からの中途解約は可能ではないかという疑問が生じるためです。また、労働者からの解約ができないとすると強制労働のようなことが思い浮かぶので、労働者からは中途解約できるのではないかとも考えてしまいそうです。

この観点から、前述の民法628条をもう一度見直してみると、「やむを得ない事由があるときは、各当事者は」と、民法628条は契約当事者双方に適用される条文であることがわかります。すなわち、使用者からだけではなく労働者からも「やむを得ない事由」がない限りは、有期労働契約と中途解約することはできないということになります。

労働者側からの「やむを得ない事由」にはどのようなものがあるかですが、例えば、「使用者が労働者の生命・身体に危害を及ぼす労働を命じたこと、賃金不払い等の重大な債務不履行、労働者自身が負傷・疾病により就労不能に陥ったこと等」が挙げられれます(「労働契約法」 土田道夫著)。なお、この例で考えると最初の二つは労働者に過失があるとは考えられませんが、労働者自身の負傷・疾病による就労不能は労働者に過失が認められる可能性があるので、場合によっては損害賠償責任を負わなければならないということが考えられます。

そうはいうものの、労働者自身の負傷・疾病により労働者から中途解約の申し出があった場合に、会社がこれを受理することは自由と解されます。

有期労働契約の場合、使用者も労働者も期間途中の解約は難しいという点は覚えておいたほうがよい点ではないかと思います。

日々成長

関連記事

  1. 学生バイトが学校から移動中に災害にあった場合に通勤災害となるか?…

  2. 3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金・3年以内既卒者トライア…

  3. 海外駐在者の健康保険・厚生年金保険への加入の要否(その2)

  4. 定額残業代(その1)

  5. 従業員持株会(その3)-退会時の買取価格は?

  6. 野村不動産、営業職に裁量労働制?

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

カテゴリー

ページ上部へ戻る