menu
閉じる
閉じる
閉じる
  1. 2017年IPOは96社(続編)
  2. 平均功績倍率1.5倍までは許容範囲?-役員退職慰労金
  3. 4月1日に施行されるフェア・ディスクロージャールールとは?
  4. 偽造印紙が発見されたそうです
  5. Excelの使い方を改めて確認してみた(その5)
  6. 販売奨励金と販売手数料はどう違う?
  7. 求人票の労働条件を変更等する場合に必要な対応は?
  8. 2017年監査での課徴金トップ5など
  9. 平成30年度税制改正による返品調整引当金の廃止等
  10. 第1回賃金等請求権の消滅時効の在り方に関する検討会開催されたそうです。…
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

役員報酬は事後的に総会決議しても適法?

今回は、株主総会決議を経ずに役員報酬を支払った場合に、事後的に総会決議を経ることで適法な報酬の支払いとすることができるかについてです。

結論としては、平成17年2月15日の最高裁判例から、事後に株主総会の決議を経た場合でも当該支払いの効力は適法となります。

原則的には、取締役の善管注意義務から報酬支払い前に総会決議を経ることが求められると考えられますが、上記の判決では、事後的であっても総会決議を経ることによって、お手盛り防止という法の趣旨が達せられるものと考えられるため、この趣旨を没却するような特別な事情があるとみとめられない限りは、当該役員報酬の支払は総会決議に基づく適法有効なものになるべきと判示されました。

なお、上記の事案では、総会決議を経ないで役員報酬が支払われていたことに対する損害賠償を求めた株主代表訴訟を提起後に、以前の役員報酬の支払の決議を行っていますが、それでもなお、趣旨を没却するような特別な事情があるとはされていません。

株主の立場からすれば当時の株主構成と異なる状況下で承認決議がなされたとしても納得できないという部分もあるかと思います。この点について、役員報酬の事後承認が争われた名古屋高裁の事案(平成14年11月29日)では、株主側から、過去の各期の役員報酬及び役員賞与の支払い承認決議を異なる株主のもとで、瑕疵を治癒させる再決議ができるはずはないという旨の主張がなされました。これに対して裁判所は、「本件株主総会における株主が、Cらの功績等を考慮して、当時の取締役のなした役員報酬等の支出に対して、これを追認したものであって、株主としての立場を離れて控訴人ら及び参加人らの株主権を侵害するというほどの著しく不当な決議とまではいえない。」と判示しています。

以上のことからすると、事後的であっても総会決議をとっておくことは意味があるといえます。また、IPOの準備などで、過去の役員報酬について適切に決議がなされていないような場合で株主構成に変動がない場合に、遡って議事録を作成するしかないのでは?と思っていましたが、事後的に決議しておくというのもアリということになると考えられます。

関連記事

  1. 事業報告・計算書類等の経団連ひな型が改正されました(平成28年3…

  2. たまに脚光を浴びる「優先株」-オリンパスの騒動で登場

  3. 株主総会で従業員株主が複数質問するも総会決議に著しい不公正がない…

  4. 改正会社法(その2)-監査等委員会設置会社詳細(その1)

  5. 総会決議がない役員報酬の支払は違法か?

  6. 退職給付引当金の省略注記事例(会社法-附属明細書)

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

カテゴリー

ページ上部へ戻る