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出る杭はもっと出ろ!

「連結財務諸表に関する会計基準」の改正で親子上場が減少?

2013年1月11日にASBJ(企業会計基準委員会)から企業会計基準公開草案第49号「企業結合に関する会計基準(案)」、企業会計基準公開草案第50 号「連結財務諸表に関する会計基準(案)」およびこれらに関連する他の会計基準等の改正案が公開されました。

公開草案が現行の基準と大きく異なるのは少数株主持分の取扱いについてです。

1.名称の変更

現在「少数株主持分」は「非支配株主持分」という呼び名に変更されています。

2.少数株主(非支配株主)との取引の処理方法の変更

現在の会計基準では、以下の取引は損益取引として取り扱われています。
①子会社株式を追加取得した場合
②子会社株式を一部売却した場合(親子会社の支配関係が継続している場合)
③子会社の時価発行増資など、支配が継続している場合の子会社に対する親会社持分の変

これが公開草案では、資本取引として処理されることが提案されています。意見募集という形がとられているものの、IFRSや米国基準ではすでにこのような処理になっていることからすれば、この取扱いはほぼ確定といえそうです。

具体的には、企業会計基準公開草案第50 号「連結財務諸表に関する会計基準(案)」の28項(追加取得)、29項(一部売却)、30項(時価発行増資)が以下のように改正される予定です。

子会社株式の追加取得及び一部売却等(注5)
28. 子会社株式(子会社出資金を含む。以下同じ。)を追加取得した場合には、追加取得した株式(出資金を含む。以下同じ。)に対応する持分を非支配株主持分から減額し、追加取得により増加した親会社の持分(以下「追加取得持分」という。)を追加投資額と相殺消去する。追加取得持分と追加投資額との間に生じた差額は、資本剰余金とする(注8)

(注8)子会社株式の追加取得について

追加取得持分及び減額する非支配株主持分は、追加取得日における非支配株主持分の額により計算する。

29. 子会社株式を一部売却した場合(親会社と子会社の支配関係が継続している場合に限る。)には、売却した株式に対応する持分を親会社の持分から減額し、非支配株主持分を増額する。売却による親会社の持分の減少額(以下「売却持分」という。)と売却価額との間に生じた差額は、資本剰余金とする(注9) 。また、売却した株式に対応するのれんの未償却額についても同様に処理する。
なお、子会社株式の売却等により被投資会社が子会社及び関連会社に該当しなくなった場合には、連結財務諸表上、残存する当該被投資会社に対する投資は、個別貸借対照表上の帳簿価額をもって評価する。

(注9)子会社株式の一部売却等について

(1) 売却持分及び増額する非支配株主持分については、親会社の持分のうち売却した株式に対応する部分として計算する。(2) 子会社株式の一部売却において、関連する法人税等(子会社への投資に係る税効果の調整を含む。)は、資本剰余金から控除する。(3) 子会社の時価発行増資等に伴い生じる差額の計算については、(1)に準じて処理する。

30. 子会社の時価発行増資等に伴い、親会社の払込額と親会社の持分の増減額との間に差額が生じた場合には、当該差額を資本剰余金とする(注9)。

現行の基準では、追加取得時にも「のれん」が発生しましたが、この改正が行われると、追加取得からは「のれん」が生じないこととなります。また、一部売却の場合、対応する「のれん」の未償却部分も資本剰余金の調整として処理されます。

3.親子上場に与える影響

T&A master489号で紹介されていましたが、「東証上場会社 コーポレート・ガバナンス白書2011」によれば、東証上場会社のうち親会社を有する会社は265社(全上場会社の11.6%)にのぼるそうです。基本的に親会社が上場していないと子会社の上場は認められないはずなので、親子上場している会社が全体の1割以上もあるということになります。

同記事によると、「親会社が含み益のある上場子会社株式を売却することにより、実務上、損失を穴埋めしたり、利益を確保するといったことが行われている。」そうで、これは子会社上場のメリットの一つだそうです。

親子上場なんて無駄なことをするなくらいにしか考えていませんでしたが、親子上場にそんなメリットがあったのですね。言われてみれば、そのとおりなのですが・・・

そして、新基準が適用されると、上記のメリットはなくなるため、親子上場している会社の資本政策が見直される契機となりそうだと同記事では述べられています。果たしてどうなることやら。

日々成長

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