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子会社清算により少数株主に払戻しを行った場合のCF計算書上の表示科目は?

今回は、連結子会社を清算して少数株主に対して清算配当を行った場合のキャッシュフロー計算書の表示についてです。

外部株主が存在する子会社を設立したり、増資を行った場合に少数株主から払い込まれた金額については、「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」(会計制度委員会報告第8号)の設例において「少数株主からの払込みによる収入」という表示科目が用いられているので、この表示科目を使用しているのが一般的です。

現に、有報サーチで2012年3月31日決算日の会社の連結キャッシュフロー計算書で「少数株主からの払込みによる収入」で検索すると260件ヒットしました。

ところが、子会社を清算して、少数株主に対して清算配当を実施した場合にはどのような表示科目を使用するのかは明らかではありません。もっとも、子会社を清算するようなケースの大半では、子会社が債務超過に陥っており払い戻せる財産が存在しないことが多いので、子会社の清算によって少数株主に対して支払が生じるケースは稀だと考えらます。

「少数株主からの払込みによる収入」からすると、その逆なので「少数株主への払戻しによる支出」という表示科目が考えられます。そこで、有報サーチで2003年3月31日以降のデータを検索すると、17件(社数では12社)がヒットしました。

「少数株主への払戻しによる支出」という表示科目を用いていた会社をいくつか紹介すると以下の通りです。

①三井住友トラスト・ホールディングス㈱(2009年3月31日)

②ガンホー・オンライン・エンターテイメント㈱(2008年12月31日)

③SMBCコンシューマーファイナンス㈱(2008年3月31日)

④㈱みずほフィナンシャルグループ、㈱みずほ銀行および㈱みずほコーポレート銀行(2008年3月31日)

上記の他、リース会社などもあり、全体的に金融業で多く用いられているという感じです。実際の開示例としては以下のようになっています。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント㈱(2008年12月31日)

次に「少数株主への」「清算配当」で検索してみると、「少数株主への清算配当金の支払額」という表示科目を使用している会社が47件ヒットしました。そこで、「少数株主への清算配当の支払額」で検索してみると20件がヒットしました。

「少数株主への清算配当金の支払額」という表示科目を用いていた会社をいくつか紹介すると以下の通りです。

①日本鋳造㈱(2009年3月31日)

②オーナンバ㈱(2009年3月31日)

③アルパイン㈱(2009年3月31日)

④ハリマ化成グループ㈱(2008年3月31日)

こちらは、一般事業会社で多く用いられている表示科目といったところでしょうか。実際の開示例としては以下のようになっています。

アルパイン㈱(2009年3月31日)

上記以外で検索すると、「少数株主への清算配当の支払額」を用いているのが2012年3月期の日本電気硝子㈱など3社、「少数株主への清算分配金の支払額」を用いているのがが2012年3月期の㈱アイネスなど4社がありました。

上記の感じからすると、一般事業会社の場合は、「少数株主への清算配当金の支払額」が無難ではないかと思います。

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