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平成25年度税制改正における所得税関連の改正

今回は平成25年度税制改正における所得税関連の改正について主な内容を確認します。

1.税率構造の改正

オーナー企業の社長さんなど一部の方にしか影響はありませんが、平成27年1月1日以後に支払うべき給与等について所得税の最高税率が従来の40%から45%に引き上げられています。
すなわち、課税所得が1800万円超で40%となるのは従来同様ですが、さらに課税所得が4000万円超の場合には45%が適用されることになっています。

また、この税率変更に伴い給与所得の源泉徴収税額表の見直しが行われています。

2.源泉所得税の納税地

これもレアなケースでしか影響ありませんが、利子等その他の源泉徴収の対象となる所得の支払をするものが国内において事務所等を移転した場合は、当該事務所等の移転後の所在地を源泉所得税の納税地とすることとされています(改正法附則3)。なお、この改正は平成25年6月1日以後に源泉所得税を納付する場合に適用されます。

3.住宅ローン減税の改正

いわゆる住宅ローン減税の適用期限が平成29年12月末まで4年延長されるとともに、控除対象となる借入金の限度額が増額されています。

すなわち、一般住宅の場合、平成26年から平成29年の間に居住の用に供した場合の住宅借入等の年末残高の限度額が4000万円に引き上げられています(居住年が平成25年の場合は2000万円が限度でした)。
なお、控除率および控除期間は従来通り1%および10年なので、最高で年間40万円、通算400万円の控除が可能となっています(平成25年の場合は最高年間20万円、通算200万円)。

この他、耐震改修した場合の所得税額の特別控除や高齢者等居住改修工事を行った場合の控除などもありますが、ここでは割愛します。

4.金融証券税制の改正

(1)NISA
多くの人に影響するのは、平成26年1月1日以降上場株式等の譲渡所得等及び配当所得に係る10%軽減税率の特例措置が廃止され、原則通り20%(所得税15%・住民税5%)課税に戻ることです(復興特別所得税を除く)。

一方で、非課税講座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置が講じられることになりました。最近騒がれているいわゆるNISAです。

簡単に言えば、平成26年1月1日から平成35年12月31日までの10年間において、1年あたり100万円(最高500万円まで)非課税口座内の少額上場株式等の配当等、譲渡益が非課税となる制度です。

証券会社にNISA用の口座を開設しなければならない手間がありますが、運用額100万円だとしてもRIET等の運用が3%あれば、100万円×3%×20%=6000円と馬鹿にできない金額なので活用しない手はありません。

ただし、「非課税口座を開設した金融商品取引業者等を通じて新たに取得した上場株式等で、取得後直ちにその非課税口座に受け入れられるもの」が対象となるため、特定口座や一般口座で既に保有している上場株式等を非課税口座に移管して、非課税措置の適用を受けることはできず、一度売却してから再度非課税口座で取得しなければなりません。
そのため、売却益が生じる場合は10%税率の年内に売却しておいたほうがよいと考えられます。

(2)公社債等の課税方式
特定公社債等の利子が従来は源泉分離課税の対象とされていましたが、今回の改正によって平成28年1月1日以後に支払を受ける利子について申告分離課税が適用されることになりました。
また、売却益について従来は原則として非課税、償還差益について従来は総合課税の対象でしたが、今回の改正により申告分離課税の対象とされました(平成28年1月1日以後譲渡分)。

これを受けて、特定公社債等についても特定口座での取り扱いが可能となり、株主等の譲渡損益との損益通算が可能となるとともに、譲渡損失の3年間の繰越控除も可能となりました。

また、一般の公社債等の売却益や償還益についても同様に申告分離課税の対象となりました。なお、一般公社債等の利子についていは従来どおり15%の源泉分離が維持されますが同族会社が発行した社債の利子でその同族会社の判定の基礎となった株主等が支払いを受けるものは、総合課税(雑所得)の対象となるとされている点には注意が必要です(措法3)。

最後に割引債について、従来は発行時に18%の源泉徴収(所得税のみ)が行われていましたが、平成28年1月1日以後に発行される割引債について、この取り扱いが廃止され償還時に20%(所得税15%、住民税5%)の源泉徴収が行われることになりました。

また、従来は割引債の売却益は原則として非課税でしたが、今回の改正により譲渡所得(申告分離)として取り扱われることになりました。これにより、特定公社債等に該当するものに係る譲渡所得について、上場株式等に係る譲渡所得と損益通算が可能となりました。

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