menu
閉じる
閉じる
閉じる
  1. ヤフー・IDCF事件に続き法人税法132条の2による否認事例が訴訟にな…
  2. 未払残業代の税務処理
  3. 弁当販売チェーン店の店長の管理監督者性が争われた事案
  4. 外貨建預金を原資とした株式等購入時の為替差損益申告漏れが散見
  5. 新収益認識基準が税務に与える影響は消費税が問題となりそうです
  6. 「採用選考ではない」と明言しつつ、事実上選考の場として懇談会を開催する…
  7. 不正会計発覚経緯は会計監査が最多らしいですが・・・
  8. 2名以上の独立社外取締役選任企業の割合は東証一部で88%に上昇
  9. IFRS適用検討会社数はこの位が限界か?
  10. 監査法人のローテーション議論が再燃
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

企業結合に関する会計基準の改正内容(その1)

今回は、平成25年9月13日にASBJから公表された企業結合に関する会計基準の改正内容について確認します。

主な改正内容は以下の三つです。

  1. 少数株主持分の取扱い
  2. 取得関連費用の取扱い
  3. 暫定的な会計処理の確定の取扱い

今回は上記のうち最初の少数株主持分の取扱いについて確認します。

1.名称の変更

実質的な影響はありませんが、従来「少数株主持分」と呼ばれていたものが、「非支配株主持分」という名称に変更されます

IFRSや米国基準では随分前から非支配株主持分(non-controlling interest)という表現が用いられているので、それらと表現を合わせた形になります。IFRS等との表現の統一が実質的な理由だと思いますが、他の企業の過半数を所有していない株主であっても他の会社を支配し親会社となることがあり得るため、より正確な表現を用いるという理論的な理由もあるようです。

2.支配が継続している場合の親会社の子会社に対する持分変動の処理

現行の基準では、子会社の追加取得・一部売却、子会社の時価発行増資等など、支配が継続している場合の子会社に対する親会社の持分変動は損益が生じる取引として取り扱われています。

これが改正企業結合会計基準では、資本取引として取り扱われることになりました。改正前後の処理を比較すると以下のようになっています。

 

改正後

改正前

子会社株式の追加取得 追加取得持分と追加投資額との間に生じた差額は、資本剰余金とする。 追加取得持分と追加投資額の間に生じた差額は「(負の)のれん」とする。
子会社株式の一部売却 売却による親会社持分の減少額と売却価額との間に生じた差額は、資本剰余金(関連する法人税等を勘案)とする。 売却による持分の減少額と投資の減少額との間に生じた差額は、子会社株式売却損益の調整とする。
子会社の時価発行増資等 親会社の払込額と親会社の持分の増減額との差額は資本剰余金とする。 親会社の払込額と親会社の持分の増減額との差額は損益とする。ただし、利害関係者の判断を著しく誤らせるおそれがあると認められる場合には、利益剰余金に直接加減することができる。

なお、公開草案の段階では、子会社株式の一部売却時に売却した株式に対応するのれんの未償却額についても減額する処理が提案されていましたが、追加取得の処理との整合性が図られない等のコメントを受けて、この処理はなくなりました。

また、親会社の株式を対価として非支配株主持分を追加取得した場合の個別財務諸表上の取扱いとして、公開草案では子会社の帳簿価額による株主資本の額を用いて算定することが提案されていましたが、PBRが1倍未満の子会社株式を取得した場合に即減損が必要になる可能性がある等のコメント受けて、現行の取扱いが継続されることになっています。

3.当期純利益の表示

改正企業結合会計基準では、当期純利益に非支配株主に帰属する部分が含まれることになりました。

これもIFRS等では、連結PLにおける当期純利益には非支配株主に帰属する当期純利益を含めて表示するため、それにあわせるための変更になります。

改正前後の用語の対応をまとめると以下のようになります。

改正前 改正後
少数株主持分 非支配株主持分
少数株主損的調整前当期純利益 当期純利益
少数株主損益 非支配株主に帰属する当期純利益
当期純利益 親会社株主に帰属する当期純利益

上記のとおり当期純利益には非支配株主持分も含まれることになりましたが、連結BS上「株主資本」として表示されるのは従来通り親会社株主に帰属するもののみとされています。

また、当期純利益の定義が変更されることに伴い「1株当たり当期純利益に関する会計基準」も改正され、一株当たり利益は親会社株主に帰属する利益で計算されることとが明記されています(改正1株当たり当期純利益に関する会計基準12項)ので、一株当たり利益の金額は従来どおりとなっています。

4.適用時期

平成27年4月1日以後開始する事業年度の期首から強制適用となります。
ただし、子会社株式の追加取得等については、平成26年4月1日以後開始する事業年度の期首から早期適用することが認められています。一方で、「非支配株主持分」等への名称変更については早期適用は不可となっています。

日々成長

関連記事

  1. 消費税(その9)-個別対応方式勘定別留意点3

  2. 年金資産の内訳作成時の留意事項(金融庁より)

  3. 監査法人のローテーション議論が再燃

  4. 会社計算規則の改正案-退職給付に関する会計基準対応も大きな影響な…

  5. グループ法人税と税効果(寄附金)

  6. 外貨建有価証券の評価減の会計処理

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

カテゴリー

ページ上部へ戻る