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上場後3年間内部統制監査が免除されるメリットは?

もう間もなく政府から「金融商品取引法等の一部を改正する法律案」が国会に提出される予定です。この法案では金融審議会の「新規・成長企業へのリスクマネーの供給のあり方等に関するワーキング・グループ」が取りまとめた報告書の内容が織り込まれるそうです。

その一つが上場後3年間は内部統制報告の監査を免除するというものです。この点については、日経新聞が2013年10月15日の「内部統制報告書を3年猶予 金融庁、ベンチャー上場促進狙う 」という記事で「社内体制を明記する「内部統制報告書」も新規上場後3年間は出さなくてもいいようにする。」と報じたことなどから、上場前の準備という点ではかなり楽になるのかもしれないという雰囲気がありました。

しかしながら、上場後3年間免除されるのは、公認会計士による内部統制監査のみであって、内部統制報告書の提出義務自体がなくなるわけではありません。

そうだとすると、内部統制報告書を提出できるように準備をしなければならないので、新規上場への事務負担を軽減する効果がほとんどないといえそうです。一方で、上場後監査報酬の増加を抑えるという効果はあると思います。

監査人側からすれば、内部統制報告書監査があろうがなかろうが、会社がいわゆる3点セットを整備してキーコントロールと認識しているようなものは財務諸表監査上も内部統制の評価の一環としてテスト対象とされる可能性が高いので、結果的にはそれほど大きく監査時間は変わらないのではないかと考えられます。

新規上場する会社の規模にもよると思いますが、一般的に上場前は監査報酬を低めに設定してもらえるケースが多いように思います。そのため、上場後は監査報酬を通常のレベルにしてもよいところですが、そうはいってもやることが大きくが変わらないのに監査報酬の増額交渉はやりにくいという部分はあると思います。

そのため、内部制報告書の監査が加わるというのは、監査人からすると報酬増額の交渉をするための絶好の材料となりますが、それが3年間先延ばしされるということになります。そうだとすると割を食うのは監査法人ということになるのですが、そうだとすれば最初から監査報酬を高くしておけという発想も当然あると考えられますので、結果的に上場を目指す会社の経済的な負担も果たして軽減されるのだろうかという気がしてなりません。

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