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所得税の世帯課税は女性の活用を妨げるのか?

今日のYahooのトップニュースに産経新聞の「所得税の課税対象を個人から「世帯」単位に 政府・与党が見直しへ」という記事が掲載されていました。

この記事によると、甘利明経済再生担当相が7日の閣議後記者会見で「(世帯単位への見直しが)税収や女性の働き方にどのような影響を与えるのか広範な分析を行う」と述べたとのことです。

所得税の課税単位を個人から世帯ベースにすることに対しては、「共働き世帯より専業主婦世帯の方が恩恵が大きくなる」ため女性の活用を推進していこうとする政府の方針に反するという見方もあるとされています。

夫婦共働きや節税として所得の分散を図っているような人からすればこのような改正には反対だと思いますが、一方で働きたくても働けない事情があって専業主婦(夫)をやっているようなケースで配偶者の所得がある程度高いような場合には世帯ベースの課税に賛成するのではないかと思います。

具体的にどのような税額計算になるのかについては述べられていませんが、給与所得者の世帯単位給与所得を合算した上で累進税率を使うというような話であれば、国の財政が苦しいので税収をあげたいということなのではないかと思います。

女性の活用に逆行するという意見もあるとのことですが、税収確保が目的でないとするならば、夫婦共に給与所得者の場合、夫婦の給与総額を単純に2で割って給与所得控除を使用できるとすれば夫婦共働きの方がメリットがあるということになるのではないかと思います。

例えば、夫が年収800万円、妻が年収300万円の場合、現行の給与所得控除は夫が800万円×10%+120万円=200万円、妻は給与所得控除は300万円×30%+18万円=108万円となります。便宜的にその他の控除は無視して所得税額を計算したとすると、夫は(800万円-200万円)×20%-427,500円=772,500円、妻は(300万円-108万円)×5%=96,000円で、合計は868,500円となります。
一方で1,100万円を550万円ずつに分割して給与所得控除を夫婦それぞれが適用できるとすると、給与所得控除は550万円×20%+54万円=164万円の倍で328万円となります。ここで、(世帯年収1,100万円-給与所得控除328万円)×23%-636,000円で税額を計算するとすれば1,139,600円と単なる増税となりますが、個別に(550万円-164万円)×20%-427,500円=344,500円と計算するのであれば夫婦合計で税額は669,000円と現行よりも税額が低くなります。

仮に妻が専業主婦で夫の給料が高い場合にも、上記のような税額計算となるのであれば適用税率が下がることによって世帯ベースでの税額軽減が図られることが期待されますので、働くインセンティブとなる可能性はあります。保育園の保育料の計算上もこのような所得ベースで判断されるのであれば、女性の社会進出(復帰)を後押しすることに寄与するのではないかと思います。

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