menu
閉じる
閉じる
閉じる
  1. 株主優待で金券を交付した場合は源泉徴収必要か?
  2. 「居住者」「非居住者」の判断を滞在日数のみで行うのは要注意
  3. 平成29年度税制改正(その6)-法人税等関連(スピンオフに関する組織再…
  4. IFRS任意適用会社が144社に-経営財務調べ
  5. 譲渡制限付株式を役員に交付した場合の会計処理は?
  6. 平成29年度税制改正(その4)-法人税等関連(試験研究費の税額控除)
  7. 税務調査による更正が「誤謬」か否かの境界は何?
  8. PCデポが過年度誤謬の判明と公認会計士の異動を公表
  9. 6月上場の最初の承認会社はなんとなく不思議な感じがする会社
  10. 事業年度をまたいで事前届出金額と異なる金額で役員報酬を支給した場合の取…
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

単体開示の簡素化(最終回)-平成26年3月期より

少し間隔が空きましたが、単体開示の簡素化について残りの部分を確認します。

1.連結財務諸表作成会社に認められる注記の免除規定

今回の改正によって、連結財務諸表作成会社の場合は、単体財務諸表において一定の注記が免除されることになりました。
規定のされ方は、例えば次のような記載になっています。

前各項に規定する事項は、財務諸表提出会社が連結財務諸表を作成している場合には、記載することを要しない。(財規8条の6第4項・・・リース取引の注記)

上記のような項が追加されることにより、以下の項目について注記が免除されることになっています。

  • リース取引に関する注記(財規8条の6第4項)
  • 事業分離における分離元企業の注記(財規8条の23第4項)
    →従来連結で開示されていても注記が求められていた損益の概要、継続的関与の概要の記載が必ずしも必要ではなくなっています。
  • 資産除去債務に関する注記(財規8条の28第2項)
  • 資産から引当金を直接控除した場合の注記(財規20条3項、34条)
     →34条は改正されていませんが、20条の準用規定なので20条が改正されれば必然的に34条の内容も変化することになります。
  • 資産から減価償却累計額を直接控除した場合の注記(財規26条2項)
  • 減損損失累計額を減価償却累計額に含めた場合の注記(財規26条の2第5項)
  • 事業用土地再評価に関する注記(財規42条)
     →従来42条にあった「固定資産の再評価に関する注記」が削除され、42条の2に掲げられていた内容が42条に繰り上げた上で、再評価前後の帳簿価額や再評価の方法などの注記が免除されることになりました。
  • たな卸資産および工事損失引当金の注記(財規54条の4第4項)
     →同一工事に対してたな卸資産と工事損失引当金が存在する場合に求められていた注記が免除されることになりました。
  • 企業結合に係る特定勘定の注記(財規56条2項)
  • 一株当たり純資産額の注記(財規68条の4第3項)
  • 工事損失引当金繰入額の注記(財規76条の2第2項
  • たな卸資産の帳簿価額の切下げに関する記載(財規80条3項)
     →収益性の低下によりたな卸資産の帳簿価額を切り下げた場合は、当該金額を区分掲記するか注記することが求められていましたが、これが免除されることになりました。
  • 研究開発費の注記(財規86条2項)
  • 減損損失の注記(財規95条の3の2第2項)
  • 企業結合に係る特定勘定の取崩益の注記(財規95条の3の3第2項)
  • 一株当たり利益に関する注記(財規95条の5の2第2項)
  • 潜在株式調整後一株当たり利益に関する注記(財規95条の5の3第4項)
  • 自己株式に関する注記(財規107条2項)
  • 上記のとおり数多くの免除規定が設けられましたので、平成26年3月期の有報作成時には注意が必要です。

    2.注記事項の削除


    今回の改正により、以下の二つの注記に関する条文が削除されました。

  • 固定資産の再評価に関する注記(旧財規42条)
  • 配当制限に関する注記(旧財規68条の2)
  • 免除でも削除でも注記が不要という意味では同じですが、上記の2項目については、条文自体が削除されているため単体開示会社であっても注記が不要となる点でことなります。

    とはいえ、検索してみると注記している会社数自体が100社もないようなので、ほとんど影響はないようです(だから削除されたのでしょう)。

    3.製造原価報告書の開示免除(財規75条2項)


    連結財務諸表作成会社がセグメント情報を注記している場合は製造原価報告書の開示が免除されることになりました。

    あくまで、セグメント情報を注記している場合にのみ認められるという点には注意が必要です。また、売上原価明細書については特に変更されていませんので、セグメント情報を注記していても従来どおり開示が必要とされています。
    この点については、金融庁のパブリックコメントに対する対応において「売上原価明細書については、製造原価明細書と異なり、「投資情報としての有用性が低下している」等の特段の指摘があるわけではありません。このため、「当面の方針」に示された考え方に則り、今回、改正を行っていません。」とされています。

    また、「多角的に事業展開する会社が多くなってきている現在、複数の事業に関する原価の発生を合算して一つの明細書で開示しても、投資情報としての有用性は低いと考えられます」(同上)とされていることからすれば、単体開示であってもセグメント情報を開示していれば同様なのではないかと考えられるものの、単体開示会社の場合には製造原価報告書を省略することは認められていません。

    4.主な資産・負債の内容の開示免除

    連結財務諸表作成会社の場合は、主な資産・負債の内容の開示が免除されることになりました。

    確かに、連結財務諸表の提出会社の主な資産・負債の内容を作成してみると相手先が子会社ばかりであったりすることが想定されるので理解できなくはありませんが、あまり重要でない子会社が1社で連結財務諸表を作成しているようなケースでも開示が免除されるとすると少々違和感は感じます。

    ただし、開示の負担が軽くなるということなのでありがたい改正ではあります。

    5.有価証券明細表の開示免除

    別記事業会社を除く財務諸表提出会社については、有価証券明細表の作成が免除されることになりました(財規121条3項)。ここでは、「財務諸表提出会社」とされていますので、連結財務諸表作成会社に限られない点は注意が必要です。

    以上、変更点が多いので平成26年3月期の有報作成には注意が必要です。

    ”単体開示の簡素化(その2)-平成26年3月期より”はこちら
    日々成長

    関連記事

    1. 「包括利益の表示に関する会計基準」改正の公開草案が公表されました…

    2. 計算書類-「会計方針の変更に変更に関する注記」というタイトルは必…

    3. マイナス金利をふまえた会計基準の改正予定は?

    4. 後発事象ー決算発表直前に発生すると困ります

    5. 社長交代で事態終息を図るエナリス

    6. 第2四半期報告書作成の留意事項

    コメント

    1. この記事へのコメントはありません。

    1. この記事へのトラックバックはありません。

    カテゴリー

    ページ上部へ戻る