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出る杭はもっと出ろ!

多数決は正しい?データからは問題なさそうな英国がEUを離脱した今後が興味深い

国民投票の結果、EUを離脱する方向で進んでいるイギリスですが、一方で国民投票には法的な拘束力がないので、結局EUに残留するのではないかというような憶測も飛び交う中、次期首相に就任することが決まったテリーザ・メイ内相はEU離脱後の再加盟の可能性を否定したと報道されています。

むしろ、「EUとの離脱交渉では、英国に最高の結果をもたらす必要がある」と述べるなど、EU離脱にあたり好条件を勝ち取ることに意欲を見せています。とはいえ、イギリスは独自通貨を維持しつつEUに加盟しているという点で、ドイツやフランスよりも、ある意味いいとこ取りの状態でEUに加盟していたと考えられる上、ドミノ離脱を防ぐ上でも他の加盟国がよい条件で離脱を認めることは現実問題として考えにくいように思います。

すこし前に財政危機が問題となったギリシャのチプラス首相が威勢のよいことを言っていたものの、結局「反緊縮」の公約を撤回することとなったことが思い出されます。

そもそもイギリスが何故EUを離脱しなければならなかったのかについては、主な原因が移民問題だといわれていますが、イギリスがどのような状況にあったのかについて確認してみることとしました。

まず、GDPの推移をみると以下のようになっています。リーマンショック後、一時落ち込みが見られるものの基本的には右肩上がりで成長しており、ここ数年で停滞している感じもしません。

gdp_uk
(出典:Office for National Statistics)

次に失業率がどのように推移しているのかを確認してみたところ以下のように推移していることが確認できました。

unemploymentrate_uk
(出典:Office for National Statistics)

リーマンショック後、失業率が上昇していますが2013年9月以降、失業率は低下傾向にあり、1971年以降の水準でみると、むしろ失業率は低い水準にあると判断できます。

それでは問題の移民数はどのように推移しているかですが、以下のような推移となっています。

migration_eng
(出典:Office for National Statistics)

たしかに、Non-EU Citizensの数が1997年から2002年くらいまでにかけて急激に増加し、それ以降、比較的高い水準で推移しています。また、2012年以降はEU Citizensの移住者の増加が顕著となっています。

移民が増加しているのはイギリスの社会保障が手厚いからだと言われていますが、上記の失業率を勘案すると、大部分はイギリスに仕事を求めてやってきて、実際に職についているのではないかと推測されます。

日本のコンビニ等のアルバイトでも外国の方が目立つようになって久しいですが、イギリスでもどちらかというと低賃金の仕事をEU CitizensやNon-EU Citizensの労働者が担っているのではないかと推測されます。イギリスがEUから離脱して、移動の自由が認められなくなったEU Citizensがイギリスから出国することとなると、その分の労働力をどうするのかという点が問題となってくるのではないかと思います。

国民投票において若年層ほどEUへの残留を希望する傾向にあったそうですが、これも現時点においては移民によって雇用を脅かす存在ではないという認識をもっている人が多いということの現れなのかもしれません。

上記のようなデータからすると個人的には、本当にEUを離脱する必要があったのだろうかと思ってしまいますが、多数決の怖さを示す事例の一つとなってしまうのか、多くの人間が正しいと考えることはよい方向に向かうのか、今後の成り行きに注目したいと思います。

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