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出る杭はもっと出ろ!

減損の兆候といえば営業CFが継続してマイナスのほうが認識されているように感じますが・・・

基本的な事項の確認ですが、今回は固定資産の減損の兆候についてです。固定資産の減損に係る会計基準の適用指針(企業会計基準適用指針第6号)において、固定資産の減損の兆候がいくつか例示されていますが、その中でも、多くの人に認識されているのが、営業CF(営業活動から生じるキャッシュ・フロー)が継続してマイナスというものではないかと思います。

これはこれで必ずしも間違いではないのですが、適用指針12項では「営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスの場合」とされていますので、営業CFの前に「営業活動から生ずる損益」が継続してマイナスの場合も減損の兆候に該当するとされている点には注意が必要です。

減損会計の適用指針12項(3)では、以下のように述べられています。

(3) 減損の兆候の把握には「営業活動から生ずる損益」によることが適切であるが、管理会計上、「営業活動から生ずるキャッシュ・フロー」だけを用いている場合には、それが、継続してマイナスとなっているか、又は、継続してマイナスとなる見込みであるときに減損の兆候となる(第80項参照)。

12項(3)では”「営業活動から生ずる損益」によることが適切”とささており、営業CFが連続してマイナスはどちからといえば例外的な位置づけとなっています。営業CFについては、”管理会計上、「営業活動から生ずるキャッシュ・フロー」だけを用いている場合”に用いるべきものと位置づけられています。

あらためて振り返ってみると、減損の兆候とはどのようなものかと聞かれて説明する際に、私も例として営業CFが連続でマイナスの場合と簡単に説明しているような気がしますので、気をつけないといけないなと感じました。

上記をきちんと理解していれば、「この事業部、赤字が続いているので固定資産の減損を検討する必要があるのではないですか」に対して、「事業部別の営業CFを作成しないといけませんか」とか、「この事業部、継続して事業部別の営業損益はマイナスですが、事業部別の営業CFがプラスなので減損の対象にはならないですよね」とかいうことはないということになります。

これからは、自分が説明する際も営業損益が継続してマイナスと説明するよう心がけようと思います。

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コメント

  1. 減損適用指針12(2)には「「継続してマイナス」とは、おおむね過去 2 期がマイナスであったことを指すが、当期の見込みが明らかにプラスとなる場合は該当しないと考えることが適当である。また、「継続してマイナスとなる見込み」とは、前期と当期以降の見込みが明らかにマイナスとなる場合を指すものと考えられる」とあります。

    x3期の決算において減損の検討をしているとして、
    ・x1期とx2期が赤字であっても、x3期が黒字(見込)であれば減損の兆候に該当しない
    ・x1期が黒字、x2期とx3期が赤字の場合、x4期が「明らかに」赤字となる見込みでなければ、兆候に該当しない
    となりますので、実質的には3期連続赤字でないと兆候にならないのではないでしょうか。

      • MAK
      • 2018年 4月 10日

      コメントありがとうございました。表現が適切でなかった部分を修正させて頂きました。
      記載いただいたとおり2期連続赤字の場合、3期目の状況によって減損の兆候に該当したりしなかったりするところ、2期連続して赤字の場合とする記載は不適切でした。

    • 量産型会計士
    • 2018年 4月 11日

    はじめまして。コメントに対する返信で失礼します。

    ■x1期が黒字、x2期とx3期が赤字の場合について
    減損の対象となる当期「以降」の見込みが明らかにマイナスとなる場合ですので、
    x3期(当期)の赤字を覆すような黒字がx4期以降発生する計画でない限りは、基本的に減損になるものと考えます。
    各社様の処理を見る限り、このタイミングで減損を計上する会社様が多いような気がしています。

    少し誤解(または私の認識違い)があったように思いますのでご参考までに。

      • 哲学的会計士
      • 2018年 4月 11日

      サイトオーナーを差し置いての議論もあれですが、そのような指摘と議論が欲しかったのです。
      実は、周囲と議論した時に、減損兆候については微妙に解釈がずれていたのですよね。
      (まあ、実際は保守的な2期連続赤字=即兆候という解釈で審査資料とか作ってるのですが)
      以下、解釈に幅があった主な論点です。MAK様や量産型会計士様のご意見伺えたらうれしいです。

      ・「当期」は決算作業をしているx3期のことを指すのか、進行期のx4期を指すのか

      ・「当期以降の見込みが明らかにマイナス」とは、当期以降の営業損益を合算してマイナスの事を指すのか、あるいは単期も黒字化する見込みがないことを指すのか

      ・来期以降黒字化する計画があるものの、従来とはまったく異なる取り組みなどその効果が予測しずらい施策が前提にある場合、「明らかにマイナス」ではないと扱ってよいのか

        • MAK
        • 2018年 4月 12日

        哲学的会計士様。

        以下私見を記載します。
        ・「当期」は決算作業をしているx3期のことを指すのか、進行期のx4期を指すのか
        →適用指針上、基本的に「当期」はx3期を指すものと考えます。特段の定義がされていない以上、「当期」=「決算作業を行っている期」と考えるのが自然だと考えられるためです。

        ただし、適用指針で、”「継続してマイナス」とは、おおむね過去2期がマイナスであったことを指すが、当期の見込みが明らかにプラスとなる場合は該当しないと考えることが適当である”という部分について、X2期,X3期が赤字(x3期は赤字で確定見込み)の期末決算作業を行っている時点はx4期の1Qでもあり、x4期の1Qでは、x4期が明らかにプラスでなければ減損の兆候があるということになると考えられます。そして通常、X3期の決算作業時点において、会社はx4期の予算等を編成しており、そのような情報を織り込んだ将来の見積もりが、x3期の決算期時点と、x4期1Q時点で大きく異なる可能性は低いと思われます。結果的に、x4期1Qで減損が問題となりそうだということであれば、x3期の決算作業を減損の兆候なしとして終了するというのはなかなか難しいのではないかと考えます。

        ・「当期以降の見込みが明らかにマイナス」とは、当期以降の営業損益を合算してマイナスの事を指すのか、あるいは単期も黒字化する見込みがないことを指すのか
        →固定資産の減損はつまるところ、当初の支出額を回収できそうもないので、評価減しなさいということだと考えられますので、「当期以降の営業損益を合算してマイナスの事を指すのか、あるいは単期も黒字化する見込みがないことを指すのか」でいえば、前者のほうが妥当ではないかと考えます。

        ・来期以降黒字化する計画があるものの、従来とはまったく異なる取り組みなどその効果が予測しずらい施策が前提にある場合、「明らかにマイナス」ではないと扱ってよいのか
        →前期および当期が赤字とすると、期末の決算作業時点では一つ目に書いたことと同じ状況になるのではないかと考えます。つまり、その計画によりx4期が「明らかにプラス」になるといえるかを検討することになるのではないでしょうか。そうだとすると、効果が予想しづらいというような施策の場合、「明らかにプラス」とはいえないのではないかということになってしまいそうですが、あくまで経営に責任を負っているのは経営者であり、経営者が新たな取り組みにより黒字化を達成できると考えている場合には、よほど不合理でなければ、計画通りにいきそうか、2Qとか3Qまで様子をみることになると思います。適用指針では結論の背景に、過去3年で判断すべきとする意見もあるという点も踏まえて、「おおむね2年」としたということになっていますので、効果がほんとうにあるか判断しかねるというものがあるのであれば、計画通りに推移するかどうかを確認する期間を設けるというのもあってしかるべきではないかと考えます(会社側寄りの意見かもしれませんが)。

          • 哲学的会計士
          • 2018年 4月 14日

          MAK様
          ご教示ありがとうございます。私は以下のように考えております。

          ・当期は、通常どおり決算作業中の期を指す。

          ・「当期以降の見込みが明らかにマイナス」とは、当期及び来期(予算等の見積もりがある場合)のいずれもが営業損失の可能性が高い状況を指す。(「継続してマイナスとなる見込み」の説明であり、「連続して赤字であるか」という点に着目すべきと考えています)

          ・「明らかに」は相当に確度の高い状況を指す。全く根拠がない状況であればともかく、効果が不明確な施策を前提とした黒字予想であっても不合理とは言えない内容であれば「明らかにマイナス」とは言えない。

          上記を前提にすると、x1期が黒字、x2期が赤字、x3期(当期)が赤字、x4期(来期)は黒字予算だが達成可能が不明確な場合は、とりあえず減損の兆候があるとは扱いません。MAK様のご意見と結果的にはそう離れていない取り扱いになります。利益計画の精度が高くない場合に「明らかにプラス」と扱わなくて済む点でMAK様の解釈より無理がない部分があると思うのですが、同時に翌期首になると同時に兆候に該当してしまうという別の問題が生じてしまいます…。

        • 量産型会計士
        • 2018年 4月 15日

        MAK様、哲学的会計士様

        ご検討をいただきありがとうございます。

        ・「当期」は決算作業をしているx3期のことを指すのか、進行期のx4期を指すのか
        x3期を指すものと考えます。
        仮にx4期を指すとすると、X2期まで黒字・X3期で初めて赤字となったすべてのグループについて「X4期以降の見込みが明らかにマイナス」であるかどうかを検討する必要があることになりますので、「実務上過度な負担」となると考えます。

        ・「当期以降の見込みが明らかにマイナス」とは、当期以降の営業損益を合算してマイナスの事を指すのか、あるいは単期も黒字化する見込みがないことを指すのか
        最初にコメント差し上げたとおりです。

        ・来期以降黒字化する計画があるものの、従来とはまったく異なる取り組みなどその効果が予測しずらい施策が前提にある場合、「明らかにマイナス」ではないと扱ってよいのか
        この点、会社側と監査人側で扱いは変わってくるように思います。
        ■会社側
        取締役会で承認される来期予算と当該黒字化は整合しているはずですので、会社側が「明らかに黒字はムリ」という減損判定を行うことは通常ありえないはずです。
        ■監査人側
        監査基準上の要請から、施策の効果について慎重に検討をすることになります。
        しかしながら、会社の予算数値を覆し「明らかにマイナス」であると監査人側が断定することはきわめて困難と考えられます。
        そのため、来期予算が根拠の薄い目標値である場合や、これまでの会社予算の精度(バックテスト)に無理がある場合を除き、一回は会社判断を受容することになると思います。
        そのうえで来期の監査でモニタリングを続け、2Qあたりで着地見込みを見て兆候判定をしなおすというのが一般的ではないでしょうか。

      • MAK
      • 2018年 4月 12日

      量産型会計士様。
      コメントありがとうございます。
      実務上、ご記載頂いたように処理されることが多いというのは同意します。
      哲学的会計士様のコメントを受けて記載を修正したのは、「2期連続で赤字=減損の兆候あり」という旨の記載は正確ではないなと感じたためです。

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