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KAM導入の監査基準改訂案が了承されたそうです

2018年4月24日に企業会計審議会の監査部会がKAMを導入する監査基準の改訂案を了承したとのことです(T&A master No.737)。

改訂案が承認された監査基準では「主要な監査上の検討事項」(KAM:Key Audit Mattters)として決定した事項について、関連する財務諸表における開示がある場合には当該開示への参照を付した上で、主要な監査上の検討事項の内容、監査人が主要な監査上の検討事由であると決定した理由及び監査における監査人の対応を監査報告に記載しなければならないとされています。

適用対象は、金商法に基づき開示を行っている上場企業等ですが、非上場企業のうち資本金5億円未満または売上高10億円未満かつ負債総額200億円未満の企業は対象外となっています。また、会社法監査の監査報告書への記載は強制されていませんが、会社法上も任意適用することは可能という見解が法務省より示されています。

当該監査基準の改定は、2021年3月期決算に係る財務諸表の監査から適用される予定となっています。ただし、2020年3月期決算からの早期適用も可能となるとのことです。

建前としては、通常監査を行うにあたって監査計画等に織り込んでいる「主要な監査上の検討事項」を監査報告書に記載するだけではあり、本来は時間をかけて作成している監査調書を元に監査報告書作成に要する時間が少し増加するだけのはずですが、後で何か問題が生じた場合に、問題が生じた部分が「主要な監査上の検討事項」に入っていなかった場合には、監査人が責任追及されやすくなるという面もあると思われますので、現実問題としては相当追加の労力を要することになるのではないかと思います。

リスクアプローチの在り方が再度見直され、メリハリのある監査が実現するのであれば、被監査会社としてもメリットがあるかもしれません。

なお、国際監査基準では、財務諸表の表示に加え監査人が監査の過程で得た知識と「その他の記載内容」との間に重要な相違があるかの検討を行い、監査報告書に独立した区分を設けてその結果を記載する旨の改訂が行われていますが、今回の改訂には含まれず、引き続き検討することとされています。

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