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18年3月期改正税効果を早期適用した会社の注記はどんな感じ?

経営財務3370号の「改正税効果会計基準の早期適用事例」によれば、同誌が2018年3月期の有価証券報告書で調査した結果、改正税効果会計基準を早期適用していた会社が21社あったとのことです。

改正税効果会計基準では、繰延税金資産・負債の流動固定分類が不要になるため、処理としては簡便になると考えられる一方で、早期適用する場合には新たに注記が必要となる事項についても対応が必要となるため、早期適用を選択した会社は21社にとどまったということのようです(なお、短信に早期適用した旨が記載されていたのは16社だったとのことです)。

さて、実務担当として気になるのは、新たに注記が求められることとなった事項のうち、「当該評価性引当額に重要な変動が生じた場合には、その主な内容」と「繰越欠損金にかかる重要な繰延税金資産を計上している場合には、当該繰延税金資産を回収することが可能と判断した理由」としてどのような内容を記載しているのかです。

早期適用した21社の社名とそのうち「評価性引当額の内訳に関する情報」、「税務上の繰越欠損金に関する情報」が開示されているかは経営財務の記事に掲載されていましたので、注記されている会社の事例をいくつか確認してみると以下のような開示がなされていました。

1.コムチュア(東一 太陽)

(注) 1.評価性引当額が114,549千円減少しております。この減少の主な内容は、第2四半期連結会計期間末をもって連結除外したジェイモードエンタープライズ株式会社が、前連結会計年度末に計上していた将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に関する評価性引当額88,563千円を認識しなくなったことに伴うものであります。

(b) 税務上の繰越欠損金32,705千円(法定実効税率を乗じた額)は、主に、日本ブレインズウエア株式会社において、平成27年3月期に税引前当期純損失を292,893千円を計上したことにより生じたものであります。当該税務上の繰越欠損金については、繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(企業会計基準適用指針第26号 平成28年3月28日)に従い、回収不能と判断して全額評価性引当額を認識しております。

2.リケンテクノス(東一 EY新日本)

評価性引当額は以下のような状況ですが、変動理由は記載されていませんので、「重要な変動」には該当しないという判断だと思われます。なお、同社の18年3月期の税前利益(連結)は約54億円となっています。

一方、「当該評価性引当額に重要な変動が生じた場合には、その主な内容」と「繰越欠損金にかかる重要な繰延税金資産を計上している場合には、当該繰延税金資産を回収することが可能と判断した理由」については以下のように開示されています。

(b) 税務上の繰越欠損金66,162千円(法定実効税率を乗じた額)について、繰延税金資産59,799千円を計上しております。この繰延税金資産59,799千円は、主に連結子会社RIKEN ELASTOMERS CORPORATIONにおける税務上の繰越欠損金の残高56,663千円(法定実効税率を乗じた額)に対して金額認識したものであります。当該連結子会社RIKEN ELASTOMERS CORPORATIONにおける税務上の繰越欠損金は、平成29年12月期に即時償却制度を利用したことにより生じたものであります。当該税務上の繰越欠損金については、将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断し評価性引当額を認識しておりません。

3.ダイキョーニシカワ(東一 あずさ)

評価性引当額については、連結税前利益185億円に対して14百万円となっており、変動理由については記載されていません。また、繰越欠損金129百万円については、全額評価性引当の対象となっているため、回収可能と判断した理由についても記載はありません。

金持ち喧嘩せずといったところでしょうか。

4.太陽ホールディングス(東一 トーマツ)

評価性引当額の変動理由は記載されていません(連結税前79億円に対して評価性引当額の変動29百万円)。また、繰越欠損金については、38百万円にすぎませんが「税務上の繰越欠損金については全額を回収不能と判断しています。」と記載されています。

5.図研エルミック(東二 EY新日本)

評価性引当額の変動については以下の通り記載されています。

(注)1.評価性引当額が 132,802千円減少しております。この減少の主な内容は、当事業年度末に税務上の欠損金の繰越期限切れがあったためであります。

繰越欠損金について回収可能と判断した理由については以下の通り記載されています。

(b)翌事業年度において課税所得が見込まれることにより、税務上の繰越欠損金の一部を回収可能と判断しております。

6.近畿車輌(東一 あずさ)

評価性引当額の変動については以下の通り記載されています。

(注) 1 評価性引当額が1,651百万円減少しております。この減少の主な内容は、当社において、将来減算一時差異に関する評価性引当額が2,432百万円減少したことに伴うものであります。

繰越欠損金については全額評価性引当額の対象となっているため記載はありません。

上記以外の事例についても、基本的に同じような内容の記載となっています。この程度の記載がスタンダートであれば、特に気にする必要もないのかなというのが率直な感想です。

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