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内部通報からの調査でゴーン氏逮捕-5年にわたり年10億円程度を過少記載?

2018年11月19日午後8時30分現在の報道によれば、「日産自動車(本社・横浜市)のカルロス・ゴーン会長(64)の報酬を有価証券報告書に過少に記載した疑いがあるとして、東京地検特捜部は19日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いでゴーン会長を逮捕した。」(読売新聞)とされています。

日産自動車からは午後7時に「当社代表取締役会長らによる重大な不正行為について 」という適時開示が行われ、以下のように述べられています。

当社は、内部通報を受けて、数か月間にわたり、当社代表取締役会長カルロス・ゴーン及び代表取締役グレッグ・ケリーを巡る不正行為について内部調査を行ってまいりました。
その結果、両名は、開示されるカルロス・ゴーンの報酬額を少なくするため、長年にわたり、実際の報酬額よりも減額した金額を有価証券報告書に記載していたことが判明いたしました。
そのほか、カルロス・ゴーンについては、当社の資金を私的に支出するなどの複数の重大な不正行為が認められ、グレッグ・ケリーがそれらに深く関与していることも判明しております。
(以下省略)

数ヶ月前から調査をしていたとのことですが、一方で「長年にわたり、実際の報酬額よりも減額した金額を有価証券報告書に記載していた」とされていますので、長年発覚しなかったものを明らかにした内部通報が何故このタイミングだったのかというのはものすごく気になるところですし、私的流用した金額の程度も気になります。通常であれば第三者委員会が立ち上がって調査が行われるところですが、逮捕されているので、よくある会計不正のような形での報告が行われることは当面ないのかもしれません。

当初は過少申告と税務面での摘発のような印象を受けるタイトルがついていた記事もありましたが、あくまで逮捕は有価証券報告書に虚偽の記載をしたことによる金融商品取引法違反容疑ということのようです。

過少申告の規模感としては、毎日新聞の記事で「ゴーン氏、報酬50億円過少申告の疑い」と、まさに桁違いの金額が報道されています。

上記毎日新聞の記事では「2015年6月までの5年間に5回にわたって、関東財務局に対し、11年3月期~15年3月期の各連結会計年度のゴーン氏の報酬額が計約99億9800万円だったのに、計約49億8700万円と記載した虚偽の有価証券報告書を提出した」とされています。

2018年3月期の有価証券報告書では、ゴーン氏の役員報酬は7億3500万円で金銭報酬のみとなっています。上記の期間の報酬はどう開示されていたのかを確認してみると以下のようになっていました。

2011年3月期  9億8200万円(金銭報酬)
2012年3月期  9億8700万円(金銭報酬)
2013年3月期  9億8800万円(金銭報酬)
2014年3月期  9億9500万円(金銭報酬)
2015年3月期 10億3500万円(金銭報酬)

上記記事よれば、上記の倍くらいの報酬を得ていたということになりますが、毎年10億円近くの報酬をどのようなスキームで支払っていたのだろかという疑問です。とはいえ、広告宣伝費だけで3000億円以上の金額を使っている会社なので、毎年10億円程度であれば、それほど目立たないということなのかもしれません。

同社は平成20年総会で確定金銭報酬を年額29億9000万円としているため、これを超えてしまっている可能性も考えられます。

動機については今のところよくわかっていませんが、上記の時期のルノーは業績が苦しかったはずなので、ルノー側の報酬も日産に負担させちゃえという感じだったのかもしれません。

いいかげんルノーとの関係を何とかしたいと考えている日産の従業員の方も多いのではないかと思われ、内部通報につながったということかなと個人的には勘ぐっています。

とはいえ、これを契機にルノーとの関係が切れればよいですが、ルノーとの関係が現状維持のままだとすると、経営はかなり難しいのではないだろうかという気がします。

今後の成り行きに注目です。

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